専門店ソムリエと選ぶ!一度は飲みたいピノノワールのおすすめワイン 3千円前後で
様々な種類があるワインの中でも、「ピノノワール」というブドウ品種を使ったものは特にワイン愛好家を中心に人気です。
ピノノワールとは、主に赤ワインやスパークリングワインの原料として使われるブドウ品種です。
特にフランスのワイン名産地であり、かの「ロマネコンティ」などを輩出するブルゴーニュで生まれるワインは、このピノノワールに特化した生産者が数多くあります。
ブルゴーニュの赤ワインといえば、ピノノワール!といっても過言ではないほどです。
ピノノワール=ぶどうの品種!淡く、華やかな香りが特徴
赤ワインというと重くて渋い!!というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
「ピノノワール」を用いたワインは、これらのイメージとは打って変わって、淡く・華やかな香りがする赤ワインに仕上がったものが多くあります。
ピノノワールは葡萄の品種です。食用葡萄に例えると、巨峰だとか、マスカットオブアレキサンドリアとか、シャインマスカットなどの種類があるように、赤ワイン用の葡萄として用いられる葡萄の品種が「ピノノワール」です。
葡萄の品種による個性は様々ですが、ピノノワールはその多くが淡い色調、しなやかな味わい、華やかな香りの3拍子揃ったタイプのワインに仕上がることが多いため、「ピノノワールを使ったワイン」はジャンルとして一括りにされるケースもあります。
ピノノワールを用いたワインを覚えておくと、今後のワイン探しの一つの指標となることでしょう。
つまり
ピノノワールを使ったワインは「淡く、華やかな香り」のものが多い
重くて渋いワインと逆の位置にあるため、1ジャンルとして確立している
ということです。
そして、そのピノノワールを用いたワインで、最もたる産地がフランスのブルゴーニュで作られるピノノワールのワインです。
でもブルゴーニュのピノノワールは、往々にして高い
ピノノワールを用いたワインは、やはり本流ともいえるブルゴーニュのものは非常に品質が高く作られています。
ピノノワールを用いたワインはフランスブルゴーニュに限らず、他国・他エリアでも作られていますが、やはりブルゴーニュ産地のものは一線を画した奥行きや味わいがあります。
そのため、おすすめのピノノワールを語ると、行き着く場所はブルゴーニュになってしまいます。と同時に、様々なワイン愛好家が買い求めるのもブルゴーニュのピノノワール。生産量に対して需要が高いため、自然と高額になってきます。
たとえば、ブルゴーニュの中でもトップ生産者の、さらに上位クラスのピノノワールのワインともなると、桁が一つ違うのではと思うくらいの値付けになってしまうこともしばしば。これではワイン初心者の方もびっくりしてしまいますね。
また、値段もピンキリで、クラスによってもその品質は大きく異なります。フランスブルゴーニュのものでも、千円台、2千円程度のピノノワールのワインは存在します。しかし、これらの低価格のもので味わいが優れているか、というとそうでもありません。
この値段でフランスブルゴーニュのおいしいピノノワールを探すのは宝探しのようなもの。
筆者としては、フランス・ブルゴーニュ産で千円、2千円のピノノワールはワイン初心者の方にはおすすめしない方が良いと感じています。
まずはフランス「以外」の国のピノノワールがおすすめ!
そこでおすすめしたいのが、数千円(3千円程度)で、フランス以外のピノノワールから入ってみよう、というご提案です。
さすがに高額帯のものはフランスにはかなわないものの、数千円台という縛りをつけるのであれば他国にも素晴らしいものが多くあります。
ワイン初心者の方に向けておすすめのピノノワール、最初に触れておくべきピノノワールをこのページではご紹介いたします。
つまり
まず、3千円くらいのフランス以外のピノノワールのおすすめを探そう
この世界にドハマりしそうなら、いつかは高額のブルゴーニュのピノノワールを試そう
この流れをおすすめしたいと思います。
現役ソムリエもおすすめ、3千円前後のピノノワールとは
ワイン初心者の方にピノノワールのおすすめワインをご提案するにあたり、ここでは現役ソムリエの方にご協力・監修をいただきます。
さらには3千円前後で買える、おすすめのピノノワールを使ったワインにフォーカスしてみましょう。
おすすめワインの選出については、まずはワインマニアの筆者。そして現役のソムリエにご協力をいただき、おすすめポイントをまとめさせていただきました。
しかもそのソムリエさんは、近年注目の南アフリカ産のワインに特化したソムリエさんです。そのため、このページでおすすめしたいのは以下のような方です。
こんな方におすすめ
- 値段は3千円程度で選びたい。
- 「ピノノワール」という言葉を漠然と聞いたことがある
- まず「ピノノワール」がどんな味わいのものか知ってみたい
- 銘柄名(知名度)にはこだわらない。どちらかというとコスパ重視orコストを抑えたい
- せっかくだから漠然と「語れる要素」があるとうれしい
なお、こちらにご紹介のピノノワールのおすすめワインは原則「辛口」になります。
甘口のワイン(赤白問わず)をお探しの方は別のコンテンツを作成していますので、そちらをご覧くださいね。
では、おすすめのピノノワールを3本ご紹介します。
ピノノワール おすすめのワイン3位「クルーガー パーリーゲーツ ピノノワール」
イチゴのような香りが漂う、親しみやすいおすすめピノノワール
まずはこちらのピノノワールのワインから入ってみるとよろしいかと思います。イチゴのような香りが感じ取れ、親しみやすくキャッチーなタイプのピノノワール。ハーブのような清涼な香りも感じられ、ワイン初心者の方でもスッと入りやすい、おすすめのピノノワールです。
なお、ワインショップの信濃屋さんにこの1つ下のクラスのワインが存在します。そちらではなくこのクラスの銘柄がおすすめです。
ソムリエのおすすめポイント
フレッシュな木苺やラズベリーなどのベリー系果実の香り、甘い香り、ゴムやハーブ、木質香などの香りがあります。
優しく滑らかな、シルキーな口当たり、フレッシュな酸、柔らかいタンニン、甘味と苦みがうまく調和しており、チャーミングな果実を良く感じながらも複雑さも感じる、素晴らしい高コスパピノノワールです。
ピノノワール おすすめのワイン2位 「ポールクルーバー エステート ピノノワール」
英国航空ファーストクラス採用実績あり!しっとり系の大人の香りピノノワール
続いてしっとりとした、土やキノコのような香りがするピノノワールです。
こちらのポールクルーバー エステートピノノワールは、特に大きなグラスで楽しむと雰囲気が出るおすすめのピノノワール。
やや渋みを感じ、しっかりとした飲みごたえを感じるワインです。
特にお肉料理などとの相性が良く、しっかりした味わいのソースなどとも相性が良いと思われます。
3千円としては妙に本格感を感じるピノノワール。その分本格的なタイプでもあるため、普段と少し雰囲気の違うタイプのワインを飲みたいというワイン初心者の方にもピッタリです。
ソムリエのおすすめポイント
美しいガーネット色。土っぽいアーモンド、クランベリー、ラズベリーなどの香り。柔らかい酸味、細やかな渋み、程よくしっかりしたボディ、なめらかな味わい。余韻は長い。クラシックとニューワールドの中間的なピノノワール。様々な料理に対応。牛肉料理、鶏肉料理、白カビ・ハード系チーズなどにもおすすめです。
ピノノワール おすすめのワイン1位 「ロングリッジ ジャスパーラーツ キュヴェリカ ピノノワール」
透明感のある優しい味わい。この価格では頭一つ抜けたテイスト。
日本で2千円台で買えるワインではありますが、製造国現地のショップでも2千円越えで販売されているワイン(1R=7.5円と想定)のため、輸入されている値段などを考えると明らかにお値打ち。
使用しているピノノワールの畑はオーガニック農法を採用。かつワイン自体も限りなく自然なつくりを目指しているというワインです。
石のような硬質的なミネラル(ミネラルウォーターの硬水)のような感覚を覚え端正で整った印象のあるピノノワール。果実味、複雑さ、端正さの3拍子がそろっており、この価格帯としては白眉の出来といっていいでしょう。
ソムリエのおすすめポイント
ピュアで軽やか、美しくエレガントなワインです!!熟した赤系ベリー、ジューシーなイチゴ、スパイス、酸のある香りや樽香、キノコやなめし皮のような香りを感じます。味わいはピュアで滑らか、そしてかすかな苦みを伴う果実味を良く感じ、優しくフルーティー。優しい酸やほのかなスパイス感を感じます。ピュアで綺麗な路線です。かすかな苦みのある果実感で、ジューシーで味わい深いピノノワールです!!2000円台ながら、とても優秀なワインです!
ピノノワールを飲むなら!ワイングラスは脚なしのダイソーのグラスがおすすめ!!
ピノノワールを飲む際に、是非おすすめしたいのが少し大ぶりのグラスです。香りがより際立って、ワインが楽しめますよ。
グラスを調達するのがめんどくさいなぁ・・・という方や、あまり高額なグラスをワインにかけるのもなぁ・・・という方は、100円ショップのダイソーにおすすめのワイングラスが販売されています。脚のないタイプのものですが、大振りでコスパ最高なので合わせておすすめします(このワインに限らず、1~2個あると便利ですよ)
ピノノワールの世界を楽しんでみよう
このページではワインのブドウ品種の一つである「ピノノワール」に注目しておすすめのワインをご紹介しました。
初心者向けのおすすめワインとしてご紹介しましたが、ピノノワール種を使ったワインが好きor嫌いといえるだけで、もはやワイン初心者から1歩進んだもの、といっても差し支えないでしょう。
ソムリエさんのコメントなどとも見比べてみると、ワインに様々な香りがあることが見えてきて、楽しいですよ。今後のワインライフの参考として、ぜひピノノワールのおすすめワインを楽しんでください。
この記事を監修してくれたワインソムリエ
小泉 俊幸
(一社)日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
南アフリカ専門店「アフリカー」代表取締役
自然をこよなく愛する元旅人。 大学卒業後、IT会社へ入社。7年間社会人経験を積み、退職後2年間かけて夫婦で海外へ。2013年帰国後、中古車輸出販売会社へ勤務し、南部アフリカ地域のマーケティング担当になる。また働きながらも自分のやりたい事はやろうと思い「旅人が集まるシェアハウス」を立ち上げる。退職後、「ワイン好き、アフリカ好き」が重なって南アフリカ専門店「アフリカー」を立ち上げる。同店の経営のほか、ワインの自社輸入、営業、広報やWEBなどを主に担当。